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芝生の上のサッカー雑記帳

サッカーについて語ります 芝生の上でのサッカーが好きです

日本対UAE [2016/09/01 アジア最終予選] 感想

・本田右MF起用の有効性
本田は左サイドからのクロスをファーサイドで折り返すシーンや右サイドで左足のミドルシュートを撃つ場面が何度かありました。ある程度高さのある本田にファーサイドでヘディングをさせるというのは高さのある対戦相手でも有効だと思います。また、ミドルシュートの脅威をみせることに欠けるところのある日本代表において、シュート威力のある左利きの本田をこのようにミドルシュートの撃てる時間とスペースのある右MFに置いておくのは効果的でしょう。

 

・右SB酒井宏樹の役割
右SBの酒井は一列前の本田が中へ入ったときに右サイドを上がり、サイド攻撃を行う役割を担っていました。日本代表には高さが足りないので、185cmの右SB酒井宏樹は今後を考えても良い起用だと思います。前半43分、左サイドからのクロスをヘディングでシュートしたシーンのように、前述のファーサイドでヘディングを担当する本田の代わりを務められるのも魅力です。

 

・日本代表CBの、DFライン裏への対応
前半40分の左SB裏を狙われたシーン、前半42分の右SBの上がった裏を狙われたシーン、後半9分など、DFライン裏を狙われてスピードでピンチになるシーンが目立ちました、こういう試合ではスピードのあるCBがほしいですね。

 

・日本代表CBのビルドアップ
日本代表CBがボールを保持してビルドアップを行うとき、UAE前線の2人はCBへのプレスを行わず、日本の守備的MFの前に立ってパスコースを消していました。そこで、大島が下がってパスを受けて前へ運んでいましたが、大島にはもっと前でパスを出す役目を担当してほしいのでCB二人と長谷部、大島でビルドアップの完成度をもう少し上げてほしいところです。

 

・UAE6番CBサレムのスライディング癖
UAEの背番号6番サレムは前半17, 35分、後半44分のシーンでシュートに対し早すぎるタイミングでスライディングに行ってしまっており、ここは狙えそうです。

 

・左MF清武の絞っての守備
前半4, 33分のように、左MF清武の中央に絞っての守備が不十分なように思います。4分では中央への戻りが遅く、33分では簡単にかわされてしまっています。

アルビレックス新潟 対 川崎フロンターレ[2016 J1 1st 13節]感想

ハイライト動画
http://soccer.skyperfectv.co.jp/movies/jleague/49iUt1I6Plg/

メンバーは以下を参照
http://www.jleague.jp/match/j1/2016/052109/live/

・ダイナミックな川崎の攻撃/守備
川崎はトップ下の中村がサイドで起点になる、左サイドの登里が中央に入ってクロスを待つなど攻撃時にダイナミックさがありました。前線の大久保、小林、中村、登里は状況に応じて配置を変えながら攻撃を行っていましたし、それぞれ本来の位置以外でも有効なパフォーマンスを見せていました。また、守備では、前線でボールを奪われてもすぐさまプレスをかけてボールを奪いもう一度攻撃を行うシーンや、前線の選手のプレスバックで相手の攻撃を阻むシーンがよくあり、川崎は攻撃だけでなく守備の意識も高いチームでした。

・新潟の守備
新潟は中盤中央をよく守れており、川崎の守備的MFがマークをはがしてボールを受けても新潟DFラインの前でスペース、時間を与えることはあまりありませんでした。

・新潟レオシルバの攻守のバランス
この試合、新潟の中央のMFは小塚、レオシルバ、小林でした。レオシルバは守備の時には小林とともにDFラインの前に並び、攻撃時には機を見て前線に上がっていくというバランスでした。簡単に書くと攻撃: 小塚>レオシルバ>小林、守備: 小林>レオシルバ>小塚の順序です。守備では持ち前の運動量で相手の攻撃をDFラインの前で阻止し、機を見て前線に飛び出してチャンスを作るというのはレオシルバの特徴を活かしたバランスだと思います。

・川崎CB、守備的MFのビルドアップ
味方CBからパスを受けるときに、川崎の守備的MFはDFラインまで下がったり、相手FW、MFの後ろや間に位置したりして相手のマークを引き剥がしてボールを受けようとしていました。CBも相手FW、MFの間に難しいパスを通すなど川崎はDFラインからのビルドアップでは難易度が高くともパスで相手を崩そうとしていました。ミスもなかったので、素晴らしいパスワークだったと思います。この試合では、新潟の前線が守備的MFへのパスを試合の最後まで追ってきていたので、DFがドリブルでボールを持ち上がるというのも必要だったかもしれません。

・新潟の各守備ラインの間をつくパスワーク
新潟は守備に回る時間が多かったですが、相手MFラインの前やMFラインとDFのラインの間でボールを受け、ワンタッチで一つ前の選手へというパスワークは前線からボールを奪いにくる川崎相手に有効でした。

2015/03/22 リバプール対マンチェスターU感想

リバプールの前プレスをかわしたデヘアの巧さとフェライニの高さ

試合前半、リバプールマンチェスターUのディフェンスラインに対して前からプレスをかけました。しかし、マンチェスターUはディフェンスラインへのプレスをデヘアへのバックパスとフェライニへのロングボール( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755595/player-stats/41184/3_DEFENCE_06#tabs-wrapper-anchorhttp://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755595/player-stats/41184/1_PASS_07#tabs-wrapper-anchor )でかわしました。


・攻撃時には外へ、守備時には中へのマンチェスターU両サイドMF

マンチェスターUの両サイドMFマタ、ヤングは守備時には中に絞り、攻撃時には外へ開きます。これは、マンチェスターUの中央のMF、フェライニ、エレラ、キャリックが比較的サイドに流れてディフェンスをするためと思われます。攻撃時にはマタ、ヤングは外に開いて攻撃の起点となります。これは攻撃に幅を作るためと、両サイドバックがサイドからの攻撃を得意としているためと思われます。ただし、攻撃時に両サイドMFが中に入る場面も何度も見られました。これはマタと後半から入ったディマリアが中央でのプレーを得意としているためと考えられますが、相手に的を絞らせない効果があったと思います。


・サイドでチャンスを作ったリバプール

34分のストゥーリッジが左サイドに流れて作ったチャンスはその典型だと思われます。サイドから攻撃を仕掛けてくるマンチェスターUに対してリバプールはサイド攻撃で何度かチャンスを作っていました。


コーナーキック時のニアサイドの壁フェライニ

マンチェスターUコーナーキック時のニアサイドにフェライニを配置していましたが、フェライニは何度もコーナーキックを跳ね返して( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755595/player-stats/41184/OVERALL_02#tabs-wrapper-anchor )チャンスを作らせませんでした。


PAサイド寄りでチャンスを作ったリバプール

高さではマンチェスターUにはあまり敵いそうになかったリバプールPAのサイド寄りでドリブルをすることでチャンスを作っていました。ここから低くて速いパスを中に通すことを狙っていたのだと思います。


キャリックの役割

この試合、マンチェスターUキャリックは両サイドへパスを振り分けていましたが、もうひとつ縦パスが少ないように感じられました( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755595/player-stats/2404/OVERALL_02#tabs-wrapper-anchor )。しかしこれはフェライニにロングボールを通すという攻撃パターンが成功していたからで、このパターンが上手くいかなくなった場合は一段低い位置にいるキャリックが攻撃の起点となるのだと考えられます。

2015/03/15 マンチェスターU対トットナム感想

・高さで攻撃の起点となったフェライニ

この試合、フェライニはロングボールのターゲットとして起点となるシーンが何度も見られました( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755589/player-stats/41184/1_PASS_07#tabs-wrapper-anchor )。また、ボールを受ける位置も相手CBとSBの間、相手DMF、CB、SBの中間といった相手選手の間で、非常に効果的でした。特に、ヘディングで相手に競り勝って起点となりました( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755589/player-stats/41184/OVERALL_02#tabs-wrapper-anchor )。


・相手右SBとCBの間を狙ったマンチェスターU

マンチェスターUトットナムの右SBとCBの間に走り込む動きでチャンスを作りました。この役目を担ったのは主にフェライニルーニーでした。フェライニの1点目はこの形の成功と言えるでしょう。


マンチェスターUの試合運びの上手さ

マンチェスターUは前半、特に得点後に前プレスを多用しました。マンチェスターUの前プレスが見られたのは4、19、25、37、43、44分で、フェライニの1点目が8分であることからわかるように得点後に相手を押し込んで追加点を狙っていたのだと思われます。後半の終わり頃になると低い位置で守備をしていました。これらから、マンチェスターUはロングボールで攻撃→得点→前プレスで押し込む→引いて守ると非常に上手い試合運びをしていたことがわかります。ただ、マークが中途半端で前プレスを作りきれていない場面が見られたので前プレスの完成度には改善の余地があるかもしれません。


・サイドチェンジを多用するマンチェスターU

マンチェスターUはディフェンスラインで素早く逆サイドへパスを回す、マタのロングパス( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755589/player-stats/43670/1_PASS_01#tabs-wrapper-anchor )などでサイドチェンジをする場面が多く見られました。これは、素早くサイドを変えることで1対1の状況を作り、マンチェスターUの選手の個人技の高さを活かすためではないかと考えられます。


・守備から入ろうとしたトットナム

試合開始直後、トットナムの選手は前線から相手のマークについてボールを奪おうとしました。しかし、相手の素早いサイドチェンジやロングボールの受け手になれるルーニーフェライニの存在、デヘアの足元の上手さで成功しませんでした。


トットナムのサイド攻撃

前半の終わり頃からトットナムはサイド攻撃をする場面が何度か見られました。しかし、SBの押し上げの遅さや人数がかからないこと、3人目の動きがないことからチャンスを作るまでには至りませんでした。


・ビルドアップに難を抱えるマンチェスターU

試合の序盤では、中盤のビルドアップが上手く行かずに攻撃を組み立てられないシーンが目立ちました。しかし、時間が経つにつれてキャリックがパスをさばけるようになってきたことやエレラがキャリックの位置まで下がってきたことで少しずつ改善されたように思います。

2015/03/01 リバプール対マンチェスターC感想

・中→外→中のリバプールの攻撃

 

このパターンの攻撃は0、8、10、12、20、21、42、43、45、51、67、73分と何度も見られました。中央からサイドへ展開し、サイドから中央へ折り返してチャンスを作る攻撃です。この攻撃が成功したのはまず、中央で余裕を持ってボールを持てたことが原因と考えられます。リバプールは中盤中央で相手を人数において上回り、ポジショニング、ボールコントロールに優れていました。次の成功の要因は、マンチェスターCはサイドから攻撃を行うためサイドを攻撃すればチャンスとなることと思われます。10分のヘンダーソンのゴールはこの攻撃が実ったと言えるでしょう。

 


・中央へ入る右サイドのナスリ

 

マンチェスターCはサイドへ積極的に人数をかけて攻撃をしていたのですが、右サイドのナスリはサイドだけではなく、中央へも入ってきていました。サイドに張ることの多いヘスス・ナバスとは多少異なっています( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755566/player-stats/28554/OVERALL_02#tabs-wrapper-anchor )。

 


・縦パスで起点となったヤヤ・トゥーレ

 

この試合ではヤヤ・トゥーレの縦パスが攻撃の起点となっていました( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755566/player-stats/14664/OVERALL_02#tabs-wrapper-anchor )。24分のジェコのゴールもヤヤ・トゥーレの縦パスが起点です。

 


マンチェスターCの前後のバランス

 

この試合で気になったことは、マンチェスターCの守備的MF(DMF)と攻撃的MF(OMF)とのバランスがとれていなかったことです。マンチェスターCが攻撃に傾いていたこともあるのかもしれませんが、片方のサイドにOMFが寄った上にDMFも寄ってしまう、両方のDMFが上がってしまうなどOMFとDMFのバランスがとれていない場面が見られました。

 


リバプールOMF2人、DMF2人のポジショニング

 

リバプールの2人のOMFは2人の相手DMFの背後のスペースを使う場面が、2人のDMFは2人の相手DMFの手前のスペースを使う場面がよく見られました。このように4人の中央MFがスペースを上手く使えたことが上述の中→外→中の攻撃を機能させた一因と思われます。リバプールの中央MFの4人、アレン、ヘンダーソン、ララーナ、コウチーニョの4人はいずれもボールを受けるのが上手く運動量もあるためこの戦術には合っていると思います。

 


・前プレスで攻撃を摘み取るリバプール

 

リバプールが前からプレスをかける場面は14、30、44分に見られました。しかしリバプールの前プレスの本領が見られたのはマンチェスターCがミルナー、ボニー、ランパードと攻撃的な選手を投入した後でした。86、89、90+1分には前プレスで相手の攻撃をボールが前線の選手に渡る前に食い止めています。

 


・前プレスを試すマンチェスターC

 

この試合では、マンチェスターCも前プレスを行う場面が幾度か見られました。しかし、相手DFラインが深いことや、1人がプレスにいっても他の選手がパスコースを遮っていない、他の選手のプレスが遅れるなどまだまだ完成度が高くないことのためあまり成功しませんでした。しかし13、77分と成功する場面が見られました。前線に人数をかけ、比較的流動性の高い攻撃をするマンチェスターCが前プレスを完成させるかは興味深いです。

 


サバレタのオーバーラップ後の動き

 

サバレタはよく縦にオーバーラップした後に中央へ曲がってPA近くまで入っていっています。このオーバーラップから曲がってPAに入っていく動きはサバレタの特徴だと思います( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755566/player-stats/20658/OVERALL_02#tabs-wrapper-anchor )。

2015/01/18 マンチェスターC対アーセナル感想

・前半のマンチェスターCはやや守備寄り

 

前半のマンチェスターCの攻撃は主に2パターンでした。1つ目は、サイドMFとSBの2人ががオーバーラップ等のコンビネーションで攻めるというものです。サイドMF、SBが相手を崩すのはいつもの方法ですが、普段と違うのはアグエロ、ダビドシルバ、DMFが絡んだ人数のかかった攻撃になっていなかったことです。普段は3~4人をサイドにかけるのですが、この試合の前半では2~3人でした。原因はDMFにフェルナンドとフェルナンジーニョの守備的な2人を配置したことだと思われます。そして、サイドMFとSBはアーセナルのウイングとSBにマンマークのようなかたちでマークにつかれて相手を崩せていませんでした。崩しても中に待っているのはアグエロ、シルバ+ナバスorミルナーだったので中央にクロスを送り込めてもそれほど得点は期待できそうにありません。さて、2つ目の攻撃パターンはアグエロに相手DFラインの裏を狙わせるというものです。25分のようにフェルナンジーニョからシルバへ縦パス、そこからアグエロへの縦パスで相手DFラインの裏を狙うシーンがありました。しかし、このパターンはフェルナンド、フェルナンジーニョのDMFからシルバへ縦パスが入ることが少なくあまり機能していませんでした。フェルナンド、フェルナンジーニョの2人は互いのバランスをとるような動きをしていて、ゴール前まで進出することが少なかったので、前半は守備を重視していたのだと思います。ただ、前半終了近くになるとアーセナルの2人のCBに高い位置からプレスをかけたり、DMFがサイドに寄ってサイド攻撃の手助けをしたり、DMFが高い位置まで進出するなど工夫が見られました。

 


アーセナルのサイド守備

 

アーセナルは強力なマンチェスターCのサイド攻撃に対して、ウイングとSBの2人を相手サイドMFとSBに対してマンマークに近いようなかたちでマークにつかせてコンビネーションを封じました。2対2ではあるのですが、1対1が2セットあるような状態でした。ディフェンス時にウイングはほとんど中央に絞らず相手SBを見ていました。

 


アーセナルのサイドの裏を狙う攻撃

 

アーセナルには細かいパス回しを得意とするカソルララムジー、アレクシスサンチェス等がいましたが、この試合ではパスで中央を崩そうとはせず、主に相手ディフェンスラインの左右の裏を狙っていました。左サイドの裏をサンチェスが、右サイドの裏をオックスレイドチェンバレンが狙います。このパターンで前半と後半序盤に何度もチャンスを作りました( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755517/player-stats/37265/1_PASS_07#tabs-wrapper-anchor http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755517/player-stats/81880/1_PASS_07#tabs-wrapper-anchor )。この成功は、マンチェスターCのSBが頻繁に攻撃参加することによると思われます。ただ、相手SBの攻撃参加を抑え込むまでにはいきませんでした。

 


マンチェスターCの交代策の成功

 

マンチェスターCは後半にヨベティッチ、ランパード、ジェコを投入しました。この交代策はいずれも当たりだったと思います。ヨベティッチは豊富な運動量で中央ではシルバをサポートしチャンスを作りました。また、サイドではボールを受けて起点となりSBの攻撃参加を促しました。ランパードは攻撃参加で前線の攻撃力を増しました。ジェコが入ることでサイド攻撃のターゲットができました。攻撃に参加する人数が増えたことで、サイド攻撃に人数が割けるようになり、72分のシュートチャンスや75分のシルバの3人目の動きによる攻撃ができるようになりました。前半はサイドで2対2だったために崩せていなかったところが3人目、4人目の動きによるコンビネーションのバリエーション増加で崩せるようになりました。

 


・後半終盤のアーセナルのカウンター

 

マンチェスターCが攻撃に人数を割くようになったことで、83、85、89分等後半終盤にアーセナルは相手サイドの裏を狙ったカウンターで何度もチャンスを作りました。

 


・アレクシスサンチェス、カソルラのドリブル

 

この試合ではアレクシスサンチェス( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755517/player-stats/37265/2_ATTACK_02#tabs-wrapper-anchor )、カソルラ( http://www.fourfourtwo.com/statszone/8-2014/matches/755517/player-stats/19524/2_ATTACK_02#tabs-wrapper-anchor )のドリブルが目を惹きました。

2015/01/17 スウォンジー対チェルシー感想

スウォンジー、縦パスからのバックパスを用いた前進

 

この試合、スウォンジーはまず前線に縦パスを入れて相手をリトリートさせ、パスをもらう選手は下がりながら後ろを向いた状態でダイレクトでバックパスし、相手のリトリートによってフリーになった1ライン低い味方にボールを渡し前進するという場面が頻繁に見られました。フリーになった選手はそこからサイド等に展開していました。48分にはこのパターンを2回繰り返して前進するシーンも見られました。

 


スウォンジーのパス回しのアクセントになるFWゴミスのキープ

 

パス回しを得意とするスウォンジーの中にあって、FWのゴミスのフィジカルを活かしたキープは良いアクセントになっていました。24分には縦パスを受け、キープからシュートに持ち込んでいました。また、上述の縦パスを返す役割もこなし、チームの攻撃の構成も担っていました。縦パスを返す役目をこなし、前線で体をはったキープもでき、そこからシュートに持ち込める貴重な戦力といえるでしょう。

 


チェルシーGKにチェルシーの左サイドに蹴らせるスウォンジーのディフェンス

 

この試合、スウォンジーFWゴミスはチェルシーGKチェフに対してチェルシーの右サイドを切る場面が22、24、50分に見られました。これは、チェルシーの右サイドが左サイドより競り合いに強いためと考えられます。

 


スウォンジーDFラインでのパス回しの成功

 

スウォンジーCB2人に対しチェルシーは1人または2人でプレスをかけていました。チェルシーのプレスが2人になった場合にはスウォンジーのMFがDFラインの中央に下がってパス回しに参加することでプレスを回避していました。

 


チェルシーMFのスライド

 

7分チェルシー左サイド、チェルシーSBフェリペルイスとOMFアザールの間のスペースを突かれるシーンがありました。チェルシーMF陣は左DMFのセスクファブレガスがこのスペースをカバーに行き、右DMFマティッチはスライド、右OMFのウィリアンもスライドしてDMFのラインの高さでピッチ中央に下がっていました。この試合、チェルシーはリトリートで守る場面がよく見られましたが、それはこのOMFのスライドの時間を稼ぐためなのだと思います。

 


チェルシーの攻撃の幅と深さ

 

この試合、チェルシーの攻撃は左右非対称ながらも上手く幅と深さを作っていました。前半、右サイドでは右SBのイバノビッチが幅を作り、左サイドでは左OMFアザールが幅を作っていました。後半はイバノビッチが幅を作る機会は減り、どちらかというと左サイドで左SBのフェリペルイスが幅を作っていました。深さを作っていたのは前後半通してFWジエゴコスタでした。ジエゴコスタはサイドまたは中央で相手DFと同じ高さを取ってDFラインを押し下げ深さを作っていました。この幅と深さを使った攻撃が実ったのが19分でした。まず、相手バイタルエリア低めでセスクがフリーでボールを受けます。相手DMFはフリーのセスクに詰めますがセスクは中へ入ってきた右OMFウィリアンへパス。このとき中へ入ってきたウィリアンにスウォンジー左SBがついていけなかったのはチェルシー右SBイバノビッチが外から上がってきたからでした。ウィリアンは斜め前の中央にいる中OMFオスカルへダイレクトパス。オスカルは上がってきたセスクにダイレクトで左横へパス。セスクはダイレクトでスウォンジー右SBと右CB間のスペースのFWジエゴコスタへ。ジエゴコスタはGKとの1対1を決めてゴール。このときスウォンジー右SBと右CBの間にスペースができていたのはスウォンジー右SBの外にチェルシー左OMFアザールがいたからでした。戦術と技術の両方による鮮やかなゴールでした。

 


・相手DFとGKの両方を見ていたチェルシーFWジエゴコスタ

 

33分のスウォンジーDFからGKへのバックパスをカットして決めたジエゴコスタのゴールですが、これはジエゴコスタがDFとGKの両方を見ていたからで、偶然ではないと思います。7分にも同様にDFとGKの両方をジエゴコスタが見ているというシーンがありました。ゴールを決められる上に深さを作れて守備も上手いFWはチェルシーにはぴったりの存在だと思います。

2014/10/05 ユベントス対ローマ感想

ユベントスのダイヤモンド型ビルドアップ

 

ビルドアップ時のユベントスのDFラインは、3バック+ピルロでダイヤモンド型を作っていました。このダイヤモンドは、ユベントスの攻撃の中心であるピルロをサポートするためと考えられます。3バック+ピルロでダイヤモンド型を作っておけば、ピルロがマークに付かれたときに3バックの中央のDFがフリーになれるからです。

 


・サイドを経由するユベントスの攻撃

 

ユベントスの攻撃では一度ピルロにボールを預け、そこからピルロがサイドにロングパスを通すというパターンが何度もありました。ピルロの精度の高いロングパスが相手のディフェンスの手薄な場所を突いていました。

 


ユベントスのプレスとリトリートの切り替え

 

ユベントスは、相手のDFがボールを持ったときに相手DFに余裕があればリトリート、余裕がなければ前線からプレスと切り替えていたようです。特に、前線からプレスをかけるときは逆サイドのマークを捨ててプレスに行っていました。

 


・ローマの0トップ

 

この試合、ローマはジェルビーニョのスピードで何度もチャンスを作りました。それは、ローマの前線3人が流動的に動き回ってマークを外していたためと考えられます。最前線の3人ならば流動的に動き回ってもディフェンス時の負担が少ないので良い戦術かもしれません。

2014/09/21 マンチェスターC対チェルシー感想

・ウィリアンの起用は守備重視

 

この試合、チェルシーはトップ下にウィリアンを起用してきました。その狙いはマンチェスターCのMF、ヤヤ・トゥーレフェルナンジーニョを封じることにあったと思われます。この試合、チェルシーマンチェスターCのDFラインにはほとんどプレスをかけず、ヤヤ・トゥーレフェルナンジーニョにボールが入ったときにプレスをかけていました。そのため、オスカルではなくウィリアンを起用した理由は相手MFに対する守備力を期待してのものと思われます。

 


・中央重視のチェルシーのディフェンス

 

チェルシーはサイド攻撃を得意とするマンチェスターCに対して、中央の守備を固め、ラインを下げることで対応していました。特にチェルシーの両CBはサイドに出ず、中央に陣取って相手の攻撃を跳ね返していました。また、チェルシーのDFラインはPA前あたりと深めのライン取りでした。残念だったのは、唯一のCBがサイドにつり出されたシーンが失点につながってしまったことです。

 


・攻撃に深さを作り出したシュールレ、セスク、ドログバ

 

前半のチェルシーの攻撃が上手くいってなかったのは攻撃に深さを作り出せなかったことが原因と考えられます。後半に投入されたシュールレドログバは高い位置を取ることで、後半高い位置を取るようになったセスクはスルーパスを警戒させることで攻撃に深さを作り出していました。

 


・ジェコとアグエロの縦の関係と横の関係

 

マンチェスターCのFW、ジェコとアグエロは非常に広い範囲を動き回ってボールを受けていました。ジェコは前半は下がってボールを受ける動きが目立ちました。後半になるとサイドに開いてボールを受ける動きも見られるようになりました。アグエロは主にサイドに開いてボールを受けていました。この2人のボールを受ける動きのおかげでマンチェスターCは高いボール保持率を記録したのだと思います。特に、2人は上手い縦と横の関係を築いていて、1人が下がればもう1人が上がる、1人がサイドに開けばもう1人が中央に入るという関係ができていました。

 


・シルバとミルナーの機動力

 

この試合ではシルバとミルナーの機動力がマンチェスターCの攻撃を活性化していました。前述のようにFWは下がる、サイドに開く動きが多かったため攻撃時に中央が人数不足になりそうなところですが、この2人が中央に入ることで人数不足を解決していました。

2014/09/13 アーセナル対マンチェスターC感想

スターティングメンバー

 


アーセナル

FW:ウェルベック
SMF:エジル、右SMF:サンチェス
左CMF:ラムジー、右CMF:ウィルシャー
DMF:フラミニ
左SB:モンレアル、右SB:ドゥビュシー
左CB:コシエルニ、右CB:メルテザッカー
GK:シュチェスニー

 


マンチェスターC

FW:アグエロ
SMF:ミルナー、右SMF:ナバス
CMF:シルバ
左DMF:ランパード、右DMF:フェルナンジーニョ
左SB:クリシー、右SB:サバレタ
左CB:デミチェリス、右CB:コンパニー
GK:ハート

 


まずはアーセナルから

アーセナルの前プレス
この試合、アーセナルは積極的に前線からプレスをかけてボールを奪っていました。普段は攻撃的MFを自由に動き回らせているアーセナルですが、この試合では流動的なポジションチェンジはほとんどなく、前からのプレスでボールを奪っていました。

 

FWウェルベック
FWウェルベックはロングボールの受け手として今一つ機能していませんでした。普段はジルーがヘディングでボールを味方に落としているので、それがなくなったのは痛手でした。ただし、中央からサイドに流れる動きでマークを外してチャンスを作る場面が何度か見られたのでこれから良くなっていくと思います。

 

後半のサイドの裏をとる動き
アーセナルは後半になると相手SBの裏のスペースを使うようになってきました。サンチェスやSBが相手SBの裏のスペースを使ってチャンスを作っていました。サンチェスのボレーでのゴールもこのパターンだったので狙い通りだったのではないでしょうか。

 

技術で相手を上回っていたラムジーウィルシャー
アーセナルの2人のCMFラムジーウィルシャーはとても良い働きをしていました。守備では前線からのプレスでボールを奪い取り、攻撃ではドリブルで相手DMFを翻弄する場面が何度も見られました。特に前半10分までは相手DMFがDFラインに吸収されていて、その時間帯にはバイタルエリアを使って何度もチャンスを作っていました。

 


次はマンチェスターC

ナバス-サバレタライン
マンチェスターCの右サイド、ナバスとサバレタは攻撃において非常に良いコンビネーションを見せていました。特に、ナバスが中に入り、サバレタが外を駆け上がるというパターンは昨シーズンは見られなかったものだと思います。このパターンは前半3、8、16、31分に見られ、チャンスを作っていました。また、ナバス外、サバレタ中というパターンも見られました。

 

GKハートからのロングパス
普段だと、味方からのロングボールに競り勝ってくれるトゥーレ(またはジェコ)がいるのですが、この試合の前半には2人ともいませんでした。そこでGKハートはどこを狙ってロングボールを蹴るのかに注目していましたが、主にアグエロかシルバのところへロングボールを蹴っていました。しかし、この2人はヘディングの競り合いにあまり強くはありません。後半になってジェコが入ってくるとジェコのところに蹴っていたので、前半はとりあえずボールを前に入れて前プレスでボールを取り返すという狙いがあったのでしょう。

 

DMFとDFの連係
この試合、前半0-10分と後半に何度かマンチェスターCのDMFがDFラインに吸収されてバイタルエリアにスペースを与えてしまい、そこをアーセナルウィルシャーラムジーエジルに使われていました。

 

コシエルニのボールを狙う
この試合ではアーセナルの左CBコシエルニがボールを持ったときにプレスをかけてボールを取りにいく場面が何度か見られました。前半1、7、9、13分にコシエルニがボールを持つと人数をかけてボールを取りに行っていました。これはアグエロが常にやや右のポジションを取っていたことと関係があるのかもしれません。しかし、アーセナルの右CBメルテザッカーがボールを持ったときにはこのようなプレスは見られなかったのでコシエルニからボール奪取を狙っていたことは間違いないでしょう。